【初心者】Cosmos Eco System とは? 3 種類の構成などわかりやすく解説! 

みなさんは、今話題になっている Cosmos Eco System をご存知でしょうか? 

まず、 

Eco System(エコシステム)とは、互いに独立した企業や事業、製品、サービスなどが相互に依存し合って、一つのビジネス環境を構成する生態系のことです。 

この記事では、Cosmos Eco System とは?について、サクッと解説していきます。 

Cosmos Eco System とは? 

Cosmos(コスモス)とは、初代ブロックチェーンの Bitcoin(BTC)や王者 Ethereum(ETH)など、ブロックチェーン界で大きな課題となっている問題点を解決するために立ち上げた、Project(プロジェクト:計画)であり、誰でも簡単にブロックチェーンを開発でき、互換性の無いブロックチェーン同士を繋ぎ、相互運用ができる Network(ネットワーク:複数の要素が互いに接続された網状の構造)と、Tool(ツール:ソフトウェアの機能)から構成する Eco System を言います。 

2014 年、アメリカ・ニューヨークに拠点を置く、All in Bits Inc.(Tendermint Inc.)が設立され、TendermintCosmos NetworkCosmos Hub(Gaia)Cosmos SDK、などの研究開発をし、暗号資産(仮想通貨)ATOM を発行しています。 

2016 年、スイス・ツークに拠点を置く、非営利団体 Interchain Foundation が設立され、Cosmos Network の研究開発を促進しています。 

Cosmos は、3 つの要素から構成される仕組みで Eco System を構築しています。 

Cosmos Network:ネットワーク 

Cosmos Hub(Gaia):ブロックチェーン 

Cosmos SDK(Software Development Kit):ソフトウェア開発キット 

(2022 年 5 月現在、Cosmos Eco System は、260 を超える Project で構成されています。) 

Cosmos が公開している、OSS Tool(Open Source Software:誰でも無償で利用できるプログラムの設計書が公開してあるソフトウェア)の、『 Tendermint 』、『 Cosmos SDK 』、『 IBC 』により、カスタム可能性、安全性、スケーラビリティインターオペラビリティ、を備え持ったブロックチェーンを迅速(じんそく:物事の進行が極めて速いさま)に構築できるのです。 

ATOM(アトム)とは、Cosmos の Native Token(ネイティブ・トークン:特定のブロックチェーンで使用されることを目的とした通行券的な暗号資産)であり、Governance Token(ガバナンス・トークン:ネットワークの運用や開発についての方針を決める際に必要な投票権)でもあるのです。  

Cosmos Network 上では、取引手数料として ATOM を使用します。 

Cosmos の基盤となるブロックチェーン Cosmos Hub(Gaia)は、ATOM を Staking(ステーキング:特定の暗号資産を保有してブロックチェーンのネットワークに参加すること)する Varidator(バリデータ:取引を承認する人)によって維持されています。 

そして、

バリデータは、承認システムの Consensus Algorithm(コンセンサスアルゴリズム:合意形成アルゴリズム)に参加し、その報酬として ATOM を獲得できるのです。 

Cosmos Hub(Gaia)の Governance System(ガバナンスシステム)に ATOM が使用されます。 

公式サイト:Cosmos 

https://cosmos.network/

公式サイト:All in Bits Inc.(Tendermint Inc.) 

https://tendermint.com/

公式サイト:Interchain Foundation 

https://interchain.io/

ブロックチェーン界の大きな課題となっている問題点とは? 

Inter Operability Problem(インターオペラビリティ・プロブレム:相互運用性問題) 

通常は、独自のブロックチェーン上でしか運用できず、ほかの異なるブロックチェーンとの互換性がないこと。 

Scalability Problem(スケーラビリティ・プロブレム:拡張性問題) 

Transaction(トランザクション:取引)の処理に、膨大な時間やコストおよび消費電力がかかり、環境問題にも深刻です。 

このような問題点を解決するために、研究開発されたプロジェクトであり、『 The Internet of Blockchains 』(ブロックチェーンのインターネット)を Concept(コンセプト:概念)に立ち上げたのが、Cosmos(コスモス)なのです。 

コンセプトの『 The Internet of Blockchains 』とは、誰でも簡単にブロックチェーンを開発・運用ができ、そして異なったブロックチェーンとも取引ができる世界を目指しているのです。 

1. Cosmos Network 

Cosmos Network(コスモス・ネットワーク)とは、分散型ネットワークで、IBC(Inter Blockchain Communication)という通信規格による、ブロックチェーンインターオペラビリティネットワークのことです。 

端的に言うと、 

互換性の無いブロックチェーン同士を繋いで、相互運用ができる。 

ことなのです。 

Cosmos Network は、3 つの異なる Layer(レイヤー:階層)で構成されています。 

Layer 3. Application(アプリケーション):新しい Transaction(取引)と Balance(均衡:きんこう)のとれた新しい状態について Network を更新する階層 

Layer 2. Consensus(コンセンサス):新しい Transaction(取引)の追加に合意する方法について、Nord(ノード:参加者の PC など)を整理する階層 

Layer 1. Networking(ネットワーキング):Transaction(トランザクション:取引)の確認や、そのほかの Consensus(コンセンサス:合意形成)Message(メッセージ:コンピュータ間で送受信できるひとまとまりのデータ)が、Primary Blockchain(プライマリー・ブロックチェーン:基盤となるブロックチェーン)の Cosmos Hub(Gaia)や、Hub Blockchain(ハブ・ブロックチェーン:Cosmos SDK を用いて作成されたブロックチェーン)と通信できるようにする階層 

これらの 3 Layer は、OSS ToolApplication集合体によって、結合されます。 

Tendermint とは、Layer 1. NetworkingLayer 2. Consensus を直ぐに使える Engine(エンジン:特定の機能やサービスを提供するソフトウェアやシステム)に Package(パッケージ:さまざまな要素を一つにまとめたもの)されたものです。 

Tendermint を使用するブロックチェーンの開発者は、Layer 3. Apprication だけに集中すればよく、時間と Resource(リソース:資源)を節約することができるのです。 

Cosmos Network は、Primary Blockchain(プライマリー・ブロックチェーン:基盤となるブロックチェーン)の Cosmos Hub(Gaia)、もしくは、Hub Blockchain(ハブ・ブロックチェーン:Cosmos SDK を用いて作成されたブロックチェーン)に接続された、Zone(ゾーン:ネットワーク上の論理的な区画)中に、Bitcoin(BTC)や Ethereum(ETH)などの互換性の無いほかの異なるブロックチェーンを Customize(カスタマイズ:既製品を作りかえること)することにより、あらゆるブロックチェーンとの相互運用ができる Eco System なのです。 

2. Cosmos Hub(Gaia) 

Cosmos Hub(Gaia)とは、Cosmos の基盤となるブロックチェーンのことです。 

承認システムの Consensus Algorithm(コンセンサスアルゴリズム:合意形成アルゴリズム)には、DPoS を採用しています。 

DPoS とは、Deligated Proof of Stake:デリゲーティド・プルーフ・オブ・ステークと呼び、特定の暗号資産(仮想通貨)保有者に対して、保有量に応じた投票権を割り当て、投票により取引の承認を委任できるコンセンサスアルゴリズムのことです。 

DPoS は、特定の暗号資産(仮想通貨)保有量だけで決まるのではなく、ほかの保有者から委任された投票によって選ばれます。 

と、言うことは、 

PoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)のような、単純に暗号資産(仮想通貨)をたくさん持っている人が意思決定することにはならず、信頼を得た人が報酬を得られるのです。 

3. Cosmos SDK 

Cosmos SDK(Software Development Kit)とは、ブロックチェーン自体を作るオープンソースキットです。 

誰でも Cosmos SDK を用いて、簡単にブロックチェーンを作ることができます。 

Cosmos SDK の Default(デフォルト:初期設定)の、Consensus Algorithm(コンセンサスアルゴリズム:合意形成アルゴリズム)は、Tendermint Core を採用しています。 

が、しかし! 

さまざまな構築済みの Module(モジュール:システムを構成する要素)を使用することができるので、Public(パブリック:公的)無許可制PoS(Proof of Stake)と、Private(プライベート:私的)許可制PoA(Proof of Autority)のブロックチェーンを作ることもできます。 

Tendermint Core とは、BFT(Byzantine Fault Tolerance:ビザンチン・フォールト・トレランス)を使用している Engine(エンジン:特定の機能やサービスを提供するソフトウェアやシステム)です。 

BFT とは、Byzantine Generals Problem(ビザンチン将軍問題)を解決したシステムのことです。 

ビザンチン将軍問題とは、中央管理システムが存在せず、参加者の中に故障したコンピュータや悪意を持ったユーザが紛れ込んだ状態で、全体で正しい合意形成が成されるかどうかという問題を言います。 

おわりに 

サクッと、 

解説してきましたが、 

ここまでの説明で、ご理解いただけましたでしょうか。 

Cosmos Eco System に限らず、これからもっと暗号資産(仮想通貨)、ブロックチェーンのエコシステムが拡大し、私たちが身近に、手軽に利用できるような世界が、もうソコまできていると思います。 

ワクワクが止まりません!^^ 

コイン総合研究所では、暗号資産(仮想通貨)初心者のための記事や、お役立ち情報を配信しています。 

ほかの記事もぜひご覧ください。 

少しでも、みなさんのお力になれれば幸いです。 

(執筆:八木) 

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